2011年7月1日金曜日

LlanoのA8-3850はかなり良い可能性(楽観論)

 LlanoのA8-3850結構なところでレビューが出ましたね。日本のサイトのレビューだとかなりの微妙感があると思います。

・アイドル時及び負荷時でi5 2500kに消費電力で負ける
・CPU性能はAthlonⅡx4に毛が生えた程度で2500kの相手にならない
・GPU性能は型番通りでまあまあ

 これだけ見ると殆ど買う価値が無いと思います。しかし色々なサイトを見てみると、日本では2500kと比べるのが殆どですが、本来の価格的にもCPU性能的にもライバルになるであろうi3 2105と比べているサイトが海外では沢山あります。

 ここで、i3 2105と比べているサイトでanandtechではなんとi3 2105のアイドル時51.7WよりA8-3850の43.6Wで低い値になっています。他にもtechreportでもi3 2100より低い値であったりしています。他にanandtechのHTPC向けの組み合わせだとアイドル時は36.1Wになっています。

 ノートPC向けのLlanoではsandy bridgeよりバッテリーが持つことを売りにしているので、ある意味当然の結果だと思いますが、日本のサイトではそんなこともなく。結局は誰かが実際に買って調べるのを待ったりとしたほうが良いのかもしれません。


 ここからかなりの楽観論で行きますが注意してください。アイドル時でsandy bridgeよりも消費電力が低く、それにも関わらず負荷時はそれほどクロックも高くなく、性能も高くなく、消費電力が高いというのは一般的に考えた場合、半導体の特性的に無理なクロックか、もしくは無理な電圧で動かしていることを意味していると言えるのではないでしょうか?

 そうした時考えとしては、32nプロセスがあまり芳しく無く2.9GHz駆動にする為には電圧を上げ歩留まりを向上させた。若しくはバラツキが酷くやはり歩留まりの為に電圧を盛って歩留まりを向上させた。というのが自然だとは思います。しかしながら、私は別の可能性を期待しています。

 AthlonⅡx4が発売された時TDPは95Wで実際に消費電力もそのレベルで消費されました。しかし、私が持っているx4 620の例では定格電圧が1.4Vですが、2.6GHz駆動には1.1V~1.15V程度で充分でした。(もちろん商品としてはマージンは必要ですが)この程度の低電圧化でどうなったかといえばアイドル時で15W程度、負荷時で30W程度消費電力が下がりました。

 32nではHigh-Kメタルゲートが採用されリーク電流が大幅に減っているらしいので、アイドル時の低消費電力はある程度自然なことだと思われます。しかし、負荷時にはHigh-Kを採用したところで電圧によって一気に消費電力が増加するのはインテルの例を見ても自然と言えるかもしれません。

 つまり、このA8-3850電圧盛りすぎの可能性があり、その為に負荷時の高消費電力になっているのでは?と希望的観測をします。可能性の話ですが結構大幅に電圧が下げられ、それにしたがって負荷時の消費電力もi3レベルまで下がるのではないかと思います。

 この希望的観測の根拠の一つは、通常プロセスルールが進んだ場合耐性も含め電圧は下がります。45nでの電圧はx6のturboを除けば1.4Vが最大であったと記憶しています。そこでこのA8-3850の電圧はどうかと言うとguru3dを見るとCPU-Zで1.36Vとなっています。Sandraでは1.4Vとなっておりハッキリ言って異常では無いかと思えるほどです。

 素人の当てずっぽうですが、負荷時でも1.1V程度に下げられるのでは無いかと思います。それにしたがって30W~40W程度消費電力が下がるのではないかと。(かなりの楽観論)

 ただ、K10statがあった45nと違い32nのLlanoでは多分マザーボードでしか電圧を変えられない気がします。そうすると低価格帯のマザーボードなど電圧を変更できなかったり、出来ても昇圧だけというリスクがあったりして結局微妙かもしれません・・・

 散々色々好き勝手に書きましたが、あと2日で大嘘になってしまうのかどうか・・・


追記
 hardwarecanucksのCPU-Zでは1.392Vですが、かなり謎な動きをするみたいですね。0.8GHz(0.444V)→2.9GHz(1.008V)→2.9GHz(1.392V)

 その他GPU側の電圧も重要かもしれません。55nで600MHzならば1.05V付近が可能です。40nでは1.0Vを切ることが確か余裕だったと思います。32nHigh-K化で0.8Vぐらいならば可能だと思われますが実際にはどの程度なのでしょうか?これもまた電圧が結構盛られて(マージン多め)であったりすると微妙かもしれません。(グラボの場合BIOS書き換えやプロファイル方などありましたが、LlanoではCPUと一体化しているので多分無理だと思っています。GPUクロックも可変では無いようですし?)

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